富士マリオットホテル山中湖の宿泊記④ インタビュー編
富士マリオットホテル山中湖のインタビュー編
こんにちは。
プラチナレジデンツです。
前回は「リゾートホテル ラフォーレ山中湖」をリブランドした「富士マリオットホテル山中湖」のお部屋と食事と設備についてレポートしましたね。
今回から特別企画「ホテルの魅力再発見!」として、
各ホテルのスタッフの方から、ホテルの魅力について語ってもらいます。
今はコロナ禍のため、海外からの観光客が途絶えていますので、ホテルの宿泊客もかなり減っているようです。
日本からも海外に観光旅行は行きにくいので、日本国内の宿泊が増えてくるのではないかと思います。
観光旅行も、もちろん楽しいですが、これからはホテルでゆっくりと過ごすホテルステイという過ごし方が見直されてくるかもしれませんね。
そんな時、それぞれのホテルの魅力を知って、その時々の気分と目的に合わせて滞在するホテルを選べるようになると、もっとホテルステイが充実するのではないかと思い、ホテルのスタッフの方にご協力いただくことにしました。
今回の富士マリオットホテル山中湖では、両角さんにお話をお伺いしました。
本日はお忙しいところ、ありがとうございます。
早速ですが、このホテルの特徴はどういうところでしょうか。
「温泉のある施設というところと、山中湖の平野という地域はテニス村という別名もあり、地区内にテニスコートがたくさんあるので、テニスを目的に来られるお客さんも多いです。」
この辺りの温泉は有名なんですか?
「すごく有名というわけではないんですけれども、美人の湯として知られる隠れた名湯という形になります。源泉かけ流しというわけではないんですが、近くに石割の湯という日帰り温泉をやっている施設があり、そこからお湯をいただいています。」
隠れた名湯なんですね。
ラフォーレからマリオットにリブランドして、何か変化はありましたか?
「設備はそこまで大きくは変わっていないんですけど、以前は温泉付きの客室がなかったので、そこが大きな違いかと思います。
ただ、大浴場に関しては大きなリブランドを加えていないので、ロビーなどと比べると、ちょっと古い印象は持たれるかもしれません。
客室はお部屋の広さとかは変えず、畳の部屋をフローリングに変えたりとか、温泉を入れたりしています。」
客層としては何か変化がありましたか?
「マリオットになってからは、一人でビジネスで長期滞在されるお客様や、海外のお客様など、客層はガラリと変わりました。お子様連れのお客様は夏休みや年末は多いですが、それ以外では以前と比べると、小学生のお子様連れなどは減りましたね。」
コロナの影響などはありましたか?
「ゴールデンウィークは休館していたんですが、3月は一ヶ月など長期でリモートワークに来られる方も多かったです。
普段、土日はこの前の道がバイクでかなり有名な道路になっており、ちょっと音が聞こえるんですが、その時期は交通量も少なく静かで快適だったようです。」
密な都会避けて、リモートワークには最適だったんでしょうね。
それでは、コロナ禍でも宿泊客はいらしてたんですね。
「そうですね1週間、2週間という長期滞在の方がいらして、『もっと空いていると思ったら、意外と多くの方が泊まっている』と驚かれるという状況でした。(笑)」
せっかく、密を避けて来たのに、同じ考えの方が多かったんでしょうね。(笑)
この時期は営業時間の変更などもあるようですね。
「コロナの期間、ランチの時間は閉めたりと制限している状態ではありますが、『ランチはやっていないのか』という要望もありますので、オープン時間は長くしていければと思っています。」
ここは大きな駐車場がありますが、車で来られる方が多いんですか?
「車で来られる方と、近くに「富士スピードウェイ」という大きなサーキット場があり、そこでイベントがあると、車関係のお仕事の方が泊まられるので、駐車場の台数は多くしています。また、キャンピングカーなど大型の車で来られる方も多いので、駐車場は広くしています。」
やはり、車好きな方が多いんでしょうね。
「都内からも2時間ちょっとで来られますので、車好きの方も多いですね。」
東京からだと、けっこう道が混まないですかね?
「通常の土曜日とかですとそこまでではないですが、特に連休になるとかなり混みますね。川口湖、山中湖は都内から中央道で一本で来られるので、アクセスが良い分、道は混みますね。」
時期によっては渋滞も覚悟した方が良さそうですね。
宿泊客の方は、以前に戻りつつありますか?
「はい。お陰様で連休はほぼ満室に近い状態でした。GoToトラベルの恩恵もあり、かなり客足は戻りつつあります。」
それは良かったですね!
ところで、両角さんはこのお仕事はけっこう長いんですか?
「私は5年目になりますが、フロントデスクではなく、今まで海外のインバウンドの受け入れを担当していました。」
5年前と今では、何か変化がありましたか?
「入社した時は、ラフォーレ山中湖の最後の年だったので、その時期は、ほとんど海外のお客様はなかったですし、1日に何本もの大型バスが来て、平日は海外の方、休日は日本の方という状態だったのが、ラフォーレ時代とは大きく違うところでしたね。」
コロナ前はけっこう忙しかったんでしょうね。
海外からは中国からのお客様が多かったんですか?
「山中湖の立地上、「ゴールデンルート」というのがインバウンドでありまして、都内から山中湖、河口湖に来て、飛騨高山の方から石川とかに抜けるルートなんですけど、
河口湖だと、どうしても旅館など畳のお部屋が多くて、欧米の方があまり好まれないみたいで、わざわざ『富士マリオットホテル山中湖」にちょっと遠いけど、いらっしゃる方が多かったようです。
なので、タイ、中国だけでなく、ポルトガル、フランスなどヨーロッパ系の方も多く、結構、多国籍でした。」
そうなんですね!
インバウンドを担当されてるということは、結構、語学は堪能なんですか?
「いいえ、全然。(笑)
言っていることはわかるんですが、国によって、かなり訛りがきつかったり、言っていることが伝わらなかったり、特に中国の方は中国語ができる方を通さないと話が伝わらなかったり、かなり語学の面では苦労しました。」
それは、大変でしたね。
でも、だんだん慣れてきたりはするんでしょうね?
「なんとかしようと思って、頑張って中国語も勉強しました。」
せっかく勉強したのに、その矢先にこんなことになって、残念ですね…
来年、オリンピックが決まったら、富士山を見に海外のお客さんも戻ってきそうなので、活かせると良いですね。
「そうですね。海外の方は富士山が見たくて、わざわざ、東京から来られる方がほとんどでしたので、状況次第では。(笑)」
ところで、もし、この『富士マリオットホテル山中湖」を変えるとしたら、どこを変えたいですか?
「私個人としては、大浴場をリブランドしたいというのと、『富士山を客室から見たい』というお客さんがいらっしゃるのですが、ご覧の通り国有林に囲まれておりますので、どうしても見える部屋が限られているため、もう少し富士山が見えるようにしたいですね。」
ちなみに、富士山が見えるお部屋というのは、どこになりますか?
「温泉付きのプレミアムルームと、スイートルームからもお天気が良いと見えます。
あと、エレベーターホールからもお天気が良ければ、富士山をご覧いただけます。」
もし、変えるとしたら、屋上に展望台なんか作るイメージですか?
「建物を高くはできないので、周りの木を短くするという形ですかね。」
ちなみに、温泉はリブランドするとしたら、どんなイメージですか?
「温泉は2階がサウナと内風呂、1階にしか露天風呂がないので、2階にも露天風呂があるのがベストかなと。あと、露天風呂の周りが囲まれてしまっているので、外の景色が見えない状態なんです。
冬はマイナス20℃まで下がるので、冬場の雪などを考えると今の形が良いのかもしれませんが。」
へぇ、この辺りはマイナスまで気温が下がるんですね。
「この辺りの冬は本当に寒くて、ずっと水を出していないと水道が凍るくらいなんです。(笑)」
確かに夏でも涼しいですけど、冬がそこまで寒いとは思いませんでした!
それでは、今後はどんなお客様に利用していただきたいですか?
「最近、オリンピックの自転車レースのロードとして、こちらが正式なコースになっておりまして、その関係でかなりロードバイクでいらっしゃる方が増えております。
ホテルとしても、そのサイクリストを応援するようなプランなども販売しているので、自転車関係の方が増えてきてほしいですね。」
サイクリストの方が泊まりやすいような設備とかもあるんですかね?
「自転車1台がかなり高額なものですので、フロントで預かりもさせていただきますし、専用のスタンドをお持ちでしたら、フローリングのお部屋なら台を立てれば、整備していただいても大丈夫です。
また、自転車チームなどはコンベンションホールを貸し切りにして、自転車を何十台も並べて、メンテナンスするということもありました。」
オートバイの方もいらっしゃるんですか?
「もちろん、オートバイの方もいらっしゃいます。『屋根付きの駐車場がない』とよく言われますが、カバーをお持ちいただいて利用されていたり、屋根のある玄関前にバイクを置いていただいたりしています。」
駐車場が少し離れているようですが、バレーパーキングなどホテルの方が駐車していただくサービスなどはあるんですか?
「基本的には荷物をエントランスにおいて、ご自分で停めていただいています。わりと皆さん、こだわりのあるお車なので、自由に好きなところに停めていただいています。」
良いお車にお乗りだと、他人に触らせたくないというのもあるんでしょうね。
他に何か伝えたいこととかありますか?
「レストランは山梨の地のものを使ったメニューをご提供しています。
吉田のうどんとか、B級グルメもあるので、楽しんでいただければと思います。」
「吉田のうどん」って有名なんですか?
「お隣に富士吉田市がありまして、讃岐うどん、稲庭うどんなども細くてツルツルいけるうどんとして有名ですが、吉田のうどんは本当に太くてかなりコシがあるので、ずっと噛んでないとツルツルはいけないという地域性のあるうどんです。
ほうとうも有名ですが、暑い時期は冷たい吉田のうどんが人気です。」
それでは、明日、食べてみようと思います。
他に「地のもの」って、どんなものがありますか?
「この辺りは野生のシカとか、イノシシなどジビエを使った料理とかもございます。
山梨が力を入れている信玄どりや、ワインの絞りかすを食べて育った甲州ワインビーフというブランド牛もご用意しています。
山梨には海がないんですが、近くに沼津の漁港があるので、魚はそこから調達しています。」
地産地消に力を入れているんですね!
「はい。地元の農家様とトマトなど取引したり、クレソンが有名な道志村からクレソンを仕入れたりしています。」
そう聞くと、付け合わせのクレソンも特別なものに思えてきますね。(笑)
他にアピールポイントはありますか?
「山中湖自体がウォータースポーツを楽しめる場所でもあるので、お子様連れのお客様にも向いています。
マリオットだからと言うことで、『子供を連れてっても大丈夫ですか?』っていうお問い合わせをいただくんですけれども、ファミリーの方もたくさんいらっしゃいますので、気にせずに来ていただければと思います。」
今日も小さなお子様連れのファミリーは多かったですよね。
「そうですね。3世代でいらっしゃる方もありますし、かなりお子様連れも多いので、気兼ねなく楽しんでいただければと思います。」
大変よくわかりました。
本日はお忙しいところ、お話しいただき、ありがとうございました。
2020年9月